ちはやふる185首感想---理音M音

BE・LOVE 2017年16号掲載


熱い戦いの続く東日本予選準決勝。
今回は「感じ」対決の理音と千早の試合がメイン。
同じ「感じ」タイプ同士の試合だった千早・猪熊戦の二番煎じになるかと思いきや、なんのなんのこちらもスゴイ…!

千早の須藤仕込みの戻り手初披露や、札の細かな駆け引きがとても興味深かった。
そして明らかにされた理音の能力「M音」。
理音&祖母ちゃんペアがものすごくカッコいい!
まさかここにきて千早と理音の成長を見られるとは。
ゾクゾクするなあ、だからちはやは面白い!


理音・対戦成績



さて理音の成績の一覧はこちら。


seiseki-R.jpg


   は勝利者。
高3団体戦決勝の太田君は勝敗分からなかったので省略した。

「詩暢に立ち向かう主人公のライバル」ポジとして、意外にしっかりと成長の描かれている理音。
祖母ちゃんやらお米やら能面やら、キャラの掘り下げはヒョロと同等あると思う。
出番の少なさにもかかわらず存在感はバッチリだ。
稀代の感じの良さという衝撃的なデビューから始まり、さらに研ぎ澄まされてくる理音の才能。
18巻で課題とされたカルタへの執念もようやく克服された。

同じ「感じ」タイプの千早との実力差はどうだろう。
三年個人戦詩暢ちゃんの試合では、千早が7枚差、理音が9枚差。
実力としてはほぼ互角。
千早は磨いた技術の豊富さ、理音は千早よりほんの少し良い感じを持っている、といったところか。


理音・M音



今回のM音について。

音声学でmは「両唇鼻音」となる。



両唇鼻音:両唇鼻音(りょうしんびおん)とは子音の類型の一つ。下唇と上唇で閉鎖を作り、口蓋帆を下げて呼気を鼻へも通すことによって生じる音。国際音声字母で[m]と記述される。
ウィキペディアより)



簡単に言えば完全に口を閉じてその解放で調音し鼻を通って出す音、ということ。
唇の完全な閉鎖のある日本語の子音はp、b、mがあるが、百人一首の最初に使われるのはmしかない。
だから下の句の「余韻」がプッツリ切れれば、次はmと断定することができる。

競技カルタでM音に的を絞るならば


m.jpg


である程度準備をし


m-2.jpg


で余韻の消失、つまり唇が閉じたことを感じられれば、その時点でM音に反応できる。
M音札をまとめて置いておけば、子音と同時に一気に払うことが出来る。
(…って簡単に言うけど実際にできる人ってマジパネェ…)

前後の歌のつながりが必要なため、「ありあけ」でいくら練習してもこの技を鍛えることは出来ない。
良い読手がいて初めて技を磨くことが出来る。
家族に専任読手のいる理音にはピッタリの技だ。

コンマ何秒早いだけの世界とは思うのだが、対戦相手へのプレッシャーは相当なもの。
千早が周防さんを思い出すあたり、かなり「薄気味悪い」能力なのだと思う。
(実際にできる方ゴメンナサイ。)
千早は感じに自信があるからこそ、より脅威と感じるかもしれない。
17巻の太一のように、取れる分だけ取ればいいと気持ちを切り替えることが出来ればいいのだが、さて千早はどうなることやら。
自分で仕掛けた勝負札「む」が取れるといいのだが。


田丸・原田



また今回は田丸さんと原田先生の試合も気になった。

膝の痛みが厳しい原田先生。
わざと札を残した美馬くんの行動は、いくら原田先生の取りと言えどもちょっとゲスい。
決勝に残れたとしても膝のダメージは大きいのではないか。

そして、仲間の応援なく心にしこりが出来てしまった田丸さん。
「まあがんばろ」という言葉とは裏腹に影が差している。
このフラグによりどちらが勝ち上るのか正直分からなくなった。

田丸さんと原田先生の試合にも注目だ。

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