ちはやふる中学生編2首感想---みちるちゃん

BE・LOVE 2017年22号掲載


ちはやふる中学生編二回目では、千早の親友みちるちゃんの登場。


堀川みちる



太一も消え、半年以上学校で友達が出来なかった千早にとって、みちるの登場は神であった。
これ以上一人ぼっちだったら、そのうちイジメが進んで靴を隠されたり鞄をトイレに捨てられたり転校したり、全く別の漫画に変わっていた可能性もある。
みちるが変人千早に近づいても周りから誹られなかったのは、みちるの人間性によるものが大きい。


みちるの紹介



ここでみちるの経歴を紹介すると

  1. 千早とは小学校は別。遠回りにもかかわらずプリントを持ってきた。(千早がクラスの人から嫌厭されていたため。)
  2. 学級委員、生徒会役員を経験する。
  3. 陸上部の長距離ランナー。東大里中は陸上部の強豪校。
  4. 勉強も優秀で瑞沢高校合格A判定。ちなみに千早はD判定。

と千早には勿体ないくらいの運動も勉強もできる優等生。
性格もよくて表裏のない本心から親切な少女。
人からの信頼も厚く、彼女だったらそうするだろうと納得させる雰囲気も持つ。
みちるが一人で寂しそうな千早に気遣いを見せはじめることは、周りから見ても自然の成り行きだった。


二人の関係



わたしがちはやふるを読んだ当初、みちるに対する千早の態度はあまりいい印象を受けなかった。

  • みちるの陸上部の誘いを「出会い系」と言って断る(2巻)
  • 相変わらず友達の輪が広がらない千早を心配し、みちるが幹事をするクラス会に千早を誘う(8巻)
  • 修学旅行委員を千早の代わりに代行する。修学旅行ではカルタを忘れてほしいと千早に頼む(10巻)
  • みちるはわざわざ京都で修学旅行の予習。千早用の観光スポットまで考えた(18巻)
  • しかし当の千早は修学旅行では太一のことばかり考えていた…(20、21巻)

特に修学旅行の話はみちるよりも太一を考えている描写が多く、いくらなんでもちょっと酷いなあと思っていた。(カルタを忘れる努力をするなど少しはフォローする場面もあったけど。)

みちるはいつも振り回されてばかり。
しかし千早に悪気があるわけではない。
太一のことを考えていたのも、東日本予選に太一が出ていた理由を知りたかったため。
太一が普通に熱で休んでいただけなら、大して気にしなかった。
千早はどうしてもカルタのことばかり考えてしまう不器用なキャラなのである。
そしてみちるは文句も言いつつ、それをちゃんと頭で理解している。

みちるがいなければ、千早は高校でもクラスで孤立していたかもしれない。
そんな千早をみちるはいつも気に掛けてくれている。
千早に振り回されようとなんだろうと、優しいみちるはいつの時でも千早と周囲との懸け橋なのだ。

しかし周囲から一目置かれる存在であるみちるは、カルタにはさほどの縁はない。
千早でなくとも周囲にはたくさんの友達がいる。
にもかかわらず、どうして生粋かるたバカの千早とこれほどまでに仲がいいのだろうか。


みちるの長所



中学生編第2首の話に戻ると、「一人ぼっちが可哀想」と思って陸上部に誘ったのに、結局はそのみちるの親切心を無下にして千早は陸上部を辞めてしまう。
新とか太一とか誰それ状態で、みちるはそりゃあ混乱するだろう。

しかしみちるのいいところは、千早の人間性を否定しないこと。
相手を認め、理解しようとする努力ができる。
そして何よりみちるが千早に惹かれたのは、千早の熱い情熱だろう。
小説版で「千早ちゃんは誰にも曲げられないね。」とみちるがしみじみ呟くシーンがあるけれども、やはり千早の真っ直ぐな性格は他人の心を動かす力があるのだろう。
それをいち早く感じとったのは、みちるの素直な性格ゆえだと思う。


住む世界は全く違うのに、偏見なく「自分」という存在を認めてくれる、こんな友達ってなかなかいない。

千早にとってみちるとの出会いは、カルタ同様「一生ものの宝物」だったと思う。

今回は陸上部を見送った千早だけれど、2年から本格的に部活に参加するようになる。
それが千早からみちるへの精一杯の友情の恩返しになるのだけれども、要領のよくない千早は高校の時と同様、部活・カルタ・勉強の両立で結局苦しむことになる。
そしてここでもまた、みちるは千早を支え続けていくのであった。

なんっていい子なの、この子…(´;ω;`)ウッ…

遠田先生でそのあたりどのように描かれていくのか楽しみにしたい。

ただギャグ顔の多用がわたしにはどうしても慣れない…できればギャグテイストはもうちょっと控え目になるといいなあ~…

関連する記事