ちはやふる192首感想---誓いを胸に

BE・LOVE 2017年2号掲載


東日本予選が終了し、瑞沢日常回が始まった。太一は袴を仕立てに大江呉服店へ、千早は猪熊さんのところへ個人修行へ。新は二人との誓いを胸に前へと進む。
(12.30追記あり)

あたしたちにはかるたがあるから また会えるんじゃないの?

再び巡り合う運命に向かって三人の物語は大きく動き出す。


千早



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太一の袴の仕立てという、誰もが興味をそそられそうな奏ちゃんの誘いをちゃんと断り、自分のトレーニングを優先したのは千早のメンタルの成長したところ。
瑞沢メンバーの後姿を見ても心は前を向いている。今まで孤独を感じると心なしか寂しげだった千早はもうそこにはいなかった。
猪熊さんの個人レッスンは須藤さん以上に相当厳しい予感がするけれども、今の千早ならきっと一人でも大丈夫だろう(多分)。

ただし西の情報がないというのは少々マズい気がする…
西日本代表が結川さんか恵夢ちゃんかは分からないが、どちらにせよ千早にとってかなりの強敵だろう。
恵夢ちゃんならまだ予備知識はあるが、それでも戦い方は進化しているだろう。結川さんになったら詩暢ちゃん仕込みのサウスポーに戸惑うに違いない。
これからの戦いの鍵になるだろう九頭竜さんはどの試合で詠むのかも分からないし、目の前の敵に気付かなかったら東西戦は東日本予選以上に苦戦するかもしれない。


太一



みんなの誘いを断り他所に行ってしまう千早を見て、やや物憂げな表情の太一。
やっぱり千早との間にしこりがあるんだろうなあ。そりゃそうだ。

この間 ずっと見ててくれて あの…あ ありが…

机くんと肉まんくんへの感謝の言葉が途中で止まっちゃった…試合では何百回と言ってきて、義理だとすぐに言えるのに本音だと言えない、どうしてもこの続きが口に出せないのが太一の性格の直すべき部分。
逆にここまで言えるようになったのが成長の証とも言えるか。

これくらい素直に表現できるようになったのなら、千早にもそろそろ言うべきことを口にできると思うのだが…ここは漢としてのケジメをしっかりとつけてほしいところ。
(ただ自己開示に乏しい性格は母親との共依存の弊害でもあり、これを解決するのは血縁関係が原因だと余計に難しい。太一もよく頑張っている方だと思う。)

12.30追記:「あ ありが…」の次に何を言おうとしたのか?
これは千早の言葉との対比かもしれないということに今気が付きました。
8巻43首、東日本予選で外で待機して応援していた瑞沢部員に対し、千早が「ありがとう ごめんね…」と謝っています。
同じように太一も「ありがとう ごめんな…」と言おうとしたのかもしれない。
太一が言えなかったのは、実は謝罪の方。だから先が続かなかったのかも?なんとなくこの方がしっくりきますね。


周防さんへの決意



また驚いたのが周防さんを倒すという決意。これはカルタに前向きになれたことでもあると共に、中学生編から繋がる思いでもある。
前回の感想でも述べたけれども、中学生編の太一は高校生太一を映した鏡である。

戦うべき敵はライバルではない。
戦う相手は自分自身だ。


自分が壁を超えるためには、自分自身の弱さに勝たなければならない。そう思うからこそ、新ではなく「自分の分身」ともいえる周防さんを倒したいという思いが彼の心に芽生えたのだと思う。
きっとこの思いは彼を強くする原動力となるだろう。彼の中で戦いはすでに始まっている。

ところで今回の頬染め太一は前回の中坊太一に続いてホント可愛らしかった。
わたしはどちらかというと新の方が好きなのだけど、これにはちょっとヤバかったです(;^_^A)





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最後のページに描かれた羽ばたく鶴の群れのイラストは、恐らく山部赤人の万葉集の歌からくるもの。

若の浦に 潮満ち来れば潟(かた)を無み 葦辺(あしへ)をさして 鶴(たづ)鳴き渡る

冬の和歌山の海に潮が満ちて来ると干潟が無くなるため、葦のほとりをめざして鶴が鳴きかわしながら移動するという、和歌浦の豊かさと美しい情景を鶴を通して褒め称えた歌。
そして山部赤人は「たごのうら」を詠んだ歌人でもある。

田子の浦ゆ うち出でてみれば真白にぞ 富士の高嶺に雪は降りける

鶴の群れはいつか富士の頂へと続いていく。そんな美しい情景がこの場面から浮かび上がる。

千早・新・太一の三人は再びここから大空へと羽ばたき始めた。
その先には雪をいただいた美しく雄大な白富士が広がっている。
連載10周年、一端幕は閉じられ、ラストに向けてまた新たな「ちはやふる」が始まる…そんな期待と予感を感じさせるシーンだと思う。


お年玉



今回のビラブの目玉である、豪華作家さんの描き下ろしトリビュート。ほんっっと素晴らしかったなあ~~!!
おうおう…と目が釘付けになる中で、特に異彩を放っていたのが荒木センセのジョジョ千早wwこれ絶対狙ってるwwいやこれがアートなのか??

そして嬉しい早めのお年玉。


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映画の特典(親子二人分)、あわらの感謝祭イベントチケットをそれぞれゲット。
名人戦の公開観覧抽選(第二回戦)も当たった。
それともう一つ、超ビッグお年玉!


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トッポキャンペーン当たりました~~!!ひゃっほう!!


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先生の直筆サインもあるよ~~!スノー丸カワエエ!これはテンション上がった。ありがとうございます。めっちゃくちゃ嬉しいです!!

お陰様で、こんなわたしでもなんとか半年間ちはやふるの感想ブログを続けていくことができました。
これまでご訪問いただきました皆さま、本当にありがとうございました。
拙い文章ではありますが、来年もネット界隈の片隅でひっそりとちはやふるを応援していければいいなと思っています。
それでは皆さまよいお年を!

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