「ちはやふるの世界~末次由紀 初原画展~」イラスト考察

末次先生の原画展が4日から大阪あべのハルカス近鉄本店にて開催されます。




今回は原画展のイラスト数点について考察してみます。
東京での展覧は終わってしまいましたが、ああこんなイラストもあったなあと余韻を感じていただければ(^^;
ちなみにわたし独自の視点にて解説しますのであらかじめご了承くださいませ。


1.千早と詩暢



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魅かれあう二人の運命的なライバル関係を彷彿とさせるイラスト。
周りに咲くのはフクシアとアイビー。

フクシアの花言葉は「信じた愛」「恋の予感」「交友」「信頼」「暖かい心」「センスの良さ」「上品な趣味」「つつましい愛」「好み」
アイビーは「永遠の愛」「友情」「信頼」「結婚」「誠実」「不滅」など。

岩や石垣、他の樹木などにしっかりとつかまって生長し、枯れることなく伸びていくアイビーには、人と人との関係が長く続くよう願った花言葉をたくさんもっています。
アイビーとフクシア二つの花言葉を合わせると、永遠に続く交友、ということでしょうか。詩暢ちゃん、千早からの愛の蔓にがんじがらめですね(笑)

またフクシアにはイヤリングに似た花の形から連想されるものとして「好み」「上品な趣味」といったファッションに関する花言葉があります。詩暢ちゃんの裾からちらりと見えるスノー丸アンダーが、その花言葉通りオシャレでとっても可愛いですね。


2.ひと休み



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ラテアートを飲む千早がキュートなイラスト。
空から降る花はスミレ。

スミレの園芸品種として大振りで華やかなものをパンジー、やや小ぶりなものをビオラといい、どれも花弁がよく似ています。品種改良が進み最近ではその差が曖昧になってきています。
三つとも花言葉が違うけれども一番似合うのはパンジーの花言葉「私を思って」がいいかな。スミレの「あなたのことで頭がいっぱい」も素敵です。


3.蝶



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千早に舞う華やかな蝶。
蝶が読まれている和歌は実はあまりありません。
「ちょう 和歌」とググってみると出てくるのは「こいすちょう」。蝶のことではないですが。

原作や映画でもありましたが、「こいすちょう」は「しのぶれど」と対になる歌。
詩暢ちゃんが「しのぶれど」なら千早は…さてどうなりますか。

197首表紙では太一の周りにも蝶が舞っていますね。
蝶は花から花へ、受粉を促す役割も持っています。


4.千早・新・太一



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太一の読手が印象的なイラスト。太一が読手になるのは2巻、31巻でありました。
これは100回記念の表紙にもなっています。100首のネームは原画展で紹介されていますね。
「造化の三神」の意味合いがあるのではないかと当ブログでも考察したことがあります。記事はこちら


5.放課後



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無邪気にじゃれ合う千早と太一の胸キュンイラスト。
いたずらっぽそうに笑う太一の手にはしっかりと「ちはやぶる」が握られていますが、千早はそれに気が付いていません。
セピア色が懐かしく、ああもう一度高校生に戻りたいと思わずきゅんとさせてしまう、そんな甘酸っぱい青春を感じる放課後のワンシーンです。


6.雨宿り



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千早と新のツーショット。眼鏡なし新の読者サービスもポイント高めなイラスト。
千早と新が出会うときは、実は雨の日が多いのです。(1巻、2年&3年高校選手権。)
197首では雨が雪になってしまいましたが…二人と雨の関係については理由があるので後日考察します。


7.キービジュアル



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羽ばたく鶴や天の川のように流れる桜の花は「衣通姫」を連想させます。衣通姫についての考察はこちら
千早が手にするのは「ちはやぶる(千早)」「おおえやま(自立)」
ひっそりと鞄に隠れるのは「たれをかも(孤独)」そして桜の川(天の川)の対岸にある「つくばねの」「わたのはらや(新)」

筑波嶺の峰より落つるみなの川 恋ぞ積もりて淵となりぬる

筑波嶺とは常陸の筑波山のこと。
山頂は西の男体山、東の女体山に分かれ、それぞれふたつの嶺からの流れが男女川となり、「桜川」となり、霞ヶ浦に注いでいきます。
男女川は男体山と女体山からの流れが一緒になった川で、男女の仲が親密なことの象徴。二人の想いが大きくなって重なったとき、ようやくそれは一本の川として紅葉を押し流してゆくのです。
ここ最近の新の心境の変化は、この歌が元になっているのではないかと思っています。

また平安時代は男性の通い婚が通常の習わしでした。いくら恋心があろうとも、男性から姫への積極的なアプローチがなければ二人は永遠に結ばれないのです。
千早の恋を手に入れられるか、新の今がここ一番の踏ん張りどころじゃないでしょうか。


8.紅葉



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末次先生の最高傑作!これを見たとき心が震えました。
紅葉で真っ赤に染まる山深く、風に吹かれて浅瀬で戯れるその姿はまるで竜田山に住まう「竜田姫」のよう。
竜田姫は太古から伝わる風神で天地間の大気・生気・気・風力を司り、鮮やかな紅葉の着物をまとった秋の神様。山を紅葉で染め上げる美しいお姫様です。詳しくはこちらの考察をどうぞ。
この原画ほしいな~お財布と相談だなあ…

そしてつい先日とても嬉しい巡り合わせのお知らせをいただきました。
「あいみての」とつぶやいていた千早の気持ちを、今ものすごく実感しています。神様ありがとう…!
posted by とかさま at 00:00考察